茶道とは?
茶道(さどう・ちゃどう)とは、抹茶(まっちゃ)を点(た)てて飲む行為を通じて、精神を磨き、相手を思いやる心を育む日本の伝統文化です。室町時代に茶人・千利休(せんのりきゅう)によって大成されました。
「茶道は難しそう…」と感じる方も多いかもしれませんね。でも安心してください。基本さえ知れば、誰でも茶の湯の世界を楽しめますよ。
お互いを尊重し、場の調和を大切にする心
人や物への敬意と、謙虚さを忘れない心
心身と空間を清らかに保つ心
静けさの中に安らぎを見出す心
茶室に入る前の準備
茶室に入る前に、いくつか準備しておくと安心ですよ。形式よりも「相手を思う心」が大切ですが、基本を知っておくと自信を持って参加できます。
服装について
着物が理想ですが、必須ではありません。清潔感のある落ち着いた色の服装であれば大丈夫です。靴下は必ず着用しましょう。
持ち物
バッグは茶室に持ち込みません。懐紙(かいし)と菓子切り(かしきり)を懐や袂に入れておきましょう。必要な道具はお稽古場で用意してくれます。
心構え
携帯電話は電源を切るかマナーモードにしてください。香水や強い匂いは避けましょう。「一期一会(いちごいちえ)」の精神で、その場の時間を大切に。
基本の作法 ステップガイド
はじめてでも安心。一つひとつのステップをゆっくり確認しながら進めてみましょう。
茶室への入り口「にじり口(にじりぐち)」は、身をかがめて入ります。頭を低くして入ることで、社会的な身分を問わず皆が平等になるという意味が込められていますよ。入るときは必ず頭を下げて、ゆっくりと敷居をまたぎましょう。
基本は正座(せいざ)です。背筋を伸ばし、膝をそろえて座ります。膝の間はこぶし一つ分あけるのが目安。女性は膝をそろえて、男性はこぶし一つ分開けるのが一般的です。足がしびれてきたら、無理せず主人に伝えてみましょう。
茶道のお辞儀には三種類あります。真(しん)は深くゆっくりとした最敬礼(約45度)。行(ぎょう)は日常でよく使う一般的なお辞儀(約30度)。草(そう)は軽い会釈(約15度)です。はじめのうちは「行」のお辞儀を基本にすれば大丈夫ですよ。
お菓子は、お茶をいただく前に食べます。お皿が出されたら、まず「お点前頂戴します」と挨拶。懐紙(かいし)を膝の前に広げ、その上にお菓子を取ります。菓子切りで一口大に切っていただきましょう。食べ終わったら懐紙を畳んで懐に収めます。
亭主(ていしゅ)から茶碗が出されたら、まず隣の客に「お先に(おさきに)」とお辞儀をします。茶碗は両手で受け取りましょう。左手を茶碗の下に添え、右手で茶碗を支えます。
茶碗を時計回りに2回まわしたら、「3口半(みくちはん)」でいただくのが基本です。最後の一口は「ズズッ」と音を立てて飲んで構いません。これはお茶をおいしくいただいている合図ですよ。
飲み終わったら、右手の親指と人差し指で口をつけた部分を懐紙でそっと拭きます。その後、茶碗を時計回りに2回まわして正面を戻し、亭主に返します。茶碗をよく眺め、「結構なお点前でございました」と感謝の気持ちを伝えてみましょう。
よくあるご質問
茶道を始めようとすると、いろんな疑問が出てきますよね。よく寄せられる質問にお答えします。
茶道 用語集
よく耳にする茶道の言葉をまとめました。覚えておくと、お稽古がぐっと楽しくなりますよ。
抹茶をお湯と混ぜて点てるための竹製の道具。細かく割れた竹の穂先でお茶を泡立てます。
抹茶を棗からすくって茶碗に移すための竹製のさじ。亭主の心が込められた手作りのものも多くあります。
薄茶用の抹茶を入れておく小さな漆器の容器。ナツメの実に形が似ていることからこの名前がついています。
抹茶の量を少なめにして点てた、比較的飲みやすいお茶。初心者や一般的なお茶会ではこちらが多く出されます。
抹茶を多めに使って練り上げた、とろりとした濃いお茶。一つの茶碗をみんなで回し飲みするのが特徴です。
「この出会いは生涯に一度だけのもの」という茶道の精神。今この瞬間を誠心誠意大切にするという意味です。